高齢者とボランティア活動高齢者とボランティア活動 2001/06/ 木村 佳代
ボランティア活動とは ボランティア活動とは 定義：「人々の自由意志によって（自発性）金銭的 利益を目的とすることなく（無償性）、他者や社会 のために（社会性 ) 行なわれる活動」 （地域福祉 論講義プリントより） 活動内容 ： 福祉活動（高齢者対象の活動が圧倒的に多い） 障害児・者・・・授産施設・在宅障害児訪問活動 児童 ・・・児童・青少年のボラン ティア活動 母子・父子家庭への援助 活動 具体的な内容 ： 食事サービス・外出介助 訪問活動（話し相手、身の回りの介助 等）
ボランティア活動数の 推移 ボランティア活動数の 推移 約 160 万人 (1980 年 ) ⇒ 約 696 万人 (1999 年 ) ＊全国社会福祉協議 会調べ 阪神淡路大震 災がきっかけ
高齢者のボランティアに対する意識の変化高齢者のボランティアに対する意識の変化 社会に貢献したい 時間的・経済的にゆとりが出来た 活動を通じて 勤労生活で得られなかった、別の生きがい・ 楽しさ・自己実現等の価値を発見 今後、高齢者によるボランティア活動が活発 知識・経験・技術を生かし、自分の希望に合った活動 を行える ように情報提供の支援を充実させることが大 切
国際ボランティアと海外のボランティア 活動 国際ボランティア・・・ 国際経験を持つ高齢者がその技術・知 識・経験 を海外で生かす活動 滞在期間・・・短期出張～１・ ２年 活動分野・・・保健医療・農 業・畜産等 AARP （ American Association retired Persons) : 全米退職者協会 ・ 様々な生きがい対策、共済事業等の実施 ・ 政治活動（高齢者の権利擁護を目的） エイジコンサーン（イギリス） ・ 1940 年から始まっている高齢者対象のボランティア ・ 高齢者ケアに携わる者にトレーニング ・ パイロット事業（政府とボランティア組織の共同組織） トレーニングを受けた高齢者のボランティアが、学校等で悩みなどを 持つ 子供の相談相手や保護者の代わりのしつけ等を行う
高齢者を支える団体 （１） 高齢者を支える団体 （１） 社会福祉協議会（社協） ・社会福祉事業法に基づく社会法人 ・ 1951 年、全国・各都道府県で設立。順に市町村で展開 ・ホームヘルプサービス、入浴・食事・移送サービス等 消費生活共同組合（生協） ① 健康な高齢者 ② 要介護の必 要な高齢者 家事援助、ふれあい食事 訪問介護サービ ス （介護保険対象外者） 介護機器･用品 の販売 ホームヘルパー養成 事業 ・規模・力量に応じて地域社会へ貢献 ・ 社協や他の組合（ NPO など）との関係を深めることで、地域住民の要請に応 じていく ・それぞれの地域性を生かした活動
高齢者を支える団体 ( 2 ) 高齢者を支える団体 ( 2 ) 農業共同組合（農協） 農業生産の増進 農業者 の自主的な 農民の経済的・社会的地位の向上 相互扶助組 織 ・ 販売、購買、信用、共済などへの事業を行う ・ 1970 年から高齢者サービスに取り組む JA 高齢者自立支援活動 JA 高齢者介護事業 健康な高齢者 対象者 介護を必要とする 高齢者 生きがいづくり、健康の維持・増進 ホームヘルパーの要 請 農業を営む高齢者に対する支援 活動内容 ボランティア中心 定年後、農業を始める者に指導 家事支援・食事サービ ス等 一声運動 （ふれあい、安否確認） 高齢者農業の振興を図る
高齢者を支える団体 （３） 高齢者を支える団体 （３） NPO(Non Profit Organization) ：非営利活動団体 ・民間で、福祉・環境・国際協力などのボランティア活動等を行う NPO に対して法人格を取得するために、 NPO 法（特定非営利活動促 進法） 1998 年に施行。 2000 年 3 月・・・全国 1724 法人 （内：保健・医 療・福祉が 6 割超える） ＜経済企画庁調べ＞ 施行されたことによる期待・・・ 組織 ( 企業など）を退職した高齢者の知識・経験を生かす場の増加 供給主体が健全な競争と共存を図る 高齢者の生活の質を高めるサービスの充実
住民参加の地域づくり 住民参加の地域づくり 福祉を中心とした地域づくり 市町村が住民の力を引き出し住民と一体する 地域づくり 介護保険制度の導入により住民参加の場が増 加 高齢者に対する生活支援サービスの需要の高 まり 高齢者の福祉問題をきっかけに、福祉 を 中心とした地域づくりに期待